生垣の抜け道

いつ頃のことかはっきりしませんが、軟禁状態を脱するため、
裏の畑にあった生垣の一部をこわし出入り口を作り、そこを
通じて、外部と出入りするようになった。

敷地外に出入りできるようになったが、同年代との子供たちと
遊べず、孤独な生活であった、

子供の脚ででも歩いて行ける距離に宇曽川が流れており、宵の
うちに餌をつけた糸を川に流しておき、翌朝魚がつれているか
見に行くぐらいの楽しみしか見いだせなかった。

魚が釣れていたときはうれしかった。

餌はミミズであった。